2021年12月27日月曜日

第11回ゆったりカフェレオン

 こんにちは☻

2021年も残りわずかとなってしまいました・・・

今年はどんな1年でしたか?


さて、年内最後のカフェレオンは❝大人のペーパークラフト❞ということで、ペーパークラフトに挑戦しました!

想像以上に細かい作業だったようで、つまようじやピンセットを駆使している方もいましたΣ(゚Д゚)

こちらはあるメンバーさんの作品です(E6系 こまち)♪


他にも平等院鳳凰堂や都庁といった日本の建物や、ピサの斜塔や自由の女神といった海外のものなど、様々な題材を用意しました。

今では、クラフトの題材をネットでも簡単にダウンロードできますので、ご興味を持った方はぜひやってみてください♪


ちなみに今回は、ペーパークラフトの陰に隠れて、実は新しいドリンクメニューが追加されていました。

その名も「ホッとミルク🥛」

ぜひ色んなドリンクを試してみてください。味の感想もお待ちしてます!(笑)


次回のカフェレオンは❝打牌遊戯~コーヒーを片手に~❞でございます。

打牌とは、みなさんもきっとご存じのあのゲームを中国語にしたものです。ちょっと凝ってみました(笑)

新年最初のカフェレオン、コーヒーを片手に優雅に過ごしましょう!

詳しくはこちら↓

https://peraichi.com/landing_pages/view/aifht


それでは皆様、よいお年をお迎えください🎍


茗荷谷クラブスタッフ


2021年12月13日月曜日

第10回ゆったりカフェレオン

こんにちは!

第10回カフェレオンのテーマは❝ホッとコーヒーで一息❞

今回よりコーヒーの提供を開始し、よりカフェらしい空間になりました☕

メニューはこちら♪


次回より、「ホッとミルク」もメニューに加わる予定です🥛

ちなみに、当店のコーヒーには「夢の懸け橋ブレンド」(壮大!)というブレンドされたコーヒー豆を使用しています。

まだまだ試行錯誤の段階ですが、もっともっとおいしいコーヒーを作れたらと思っています。ご感想お待ちしています!


今回、イベントはなかったのですが、各テーブルでボードゲームやおしゃべりを楽しんでいる方がいらっしゃいました。

素敵なBGMが流れる中で、いつも以上に思い思いの過ごし方が見られたような気がします。


次回、年内最後のカフェレオンは12/20(月)です。

❝大人のペーパークラフト~聖なる夜の創作企画~❞ということで、ペーパークラフトを作りたいと思います!

クリスマスに予定がない人、年が明ける前に駆け込みで何か創作物を残したい人、夕飯をファミチキで済ませようとしている人、どなたでもどうぞ♪

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【公式Twitter】

カフェレオン公式Twitterを開設しました♪

色んな方に広めていただけると嬉しいです。フォロー&拡散よろしくお願いします!

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茗荷谷クラブスタッフ

2021年12月10日金曜日

社会参加準備グループご報告【神楽坂施設の清掃活動の一年】

 ハイサイ(こんにちは)

2021年も残りわずかになりました。今回は、神楽坂施設の清掃活動の1年をふりかえります。



神楽坂施設では、清掃アルバイトとボランティア(2時間の中間的就労)をしています。アルバイトの参加メンバーさんが、今年初めは4名でしたが、9月から、新しく1名が参加されました。



ボランティアの参加メンバーさんは、2021年3月に継続していた方が2名でした。その後、4月に1名、7月に1名、そして、9月から1名参加しています(拍手👏)。メンバーさんの仕事が評価されて、募集につながっていると思います。



 新型コロナの緊急事態宣言が続く中で、ずっと作業は続いていました。やっと10月から緊急事態宣言が解除になりましたが、本当に、お疲れ様です。ありがとうございます(多謝)。



そして、辞めて他の仕事に移る人、自分の道を見つけていく人、別のところで、並行して他の仕事を始める人などもいます。無理なく、各自のペースで、自分に合うことをやることは、とてもいいことと思います(👍)



ところで、清掃の仕事は、人によっては、汚い、きつい、そして、あまり評価されないのでは、などと敬遠されるかもしれません。実際に、自分の家や部屋の清掃するのは、意外に大変ですよね。12月は大掃除の季節ですが、大掃除の後は、ぐったりです。清掃を認める考えはないのでしょうか?



この2年間の新型コロナ禍の中で、アルコール消毒や拭き掃除は、実は大切なことだと再評価のキッカケになったと思います。



今年の大リーグのMVPの大谷選手は、すごかったですが、グラウンドに落ちているゴミなどを拾う姿を見た人もいると思います。大谷選手のマンダラートをみると、運を高めるために、ゴミ拾い、部屋そうじ、をすると書いてあります。



グラウンドでゴミを拾う姿が好感度アップにもなったようです。ゴミ拾い、部屋そうじをすると、感謝されるし、運も上がるのかも(カモ🦆)


  

古いですが、日本文化の古典と言える、岡倉天心の「茶の本」を読むと、茶道で一番の「おもてなし」はなんだと思いますか?私は、お茶菓子が一番と思っていました。茗荷谷は和菓子のお店があり、見た目も品がよく、食べても美味しいです。



しかし、違いました(ざんねーん)。抹茶、和菓子、茶器、花、草、書も、もちろん大切でしょう。が、「清潔な場所でお客をお迎えすること」が一番のおもてなしと書かれています。清潔な場所でお茶を飲むと、気持ちもスッキリしますね。



そして、現在は、清掃の技能士の国家資格など清掃の資格もかなりあり、国家からもきちんと認められる仕事です(キッパリ)



神楽坂施設の清掃にもどりますが、フロア、階段、居室の洗面台、トイレ清掃業務が中心です。トイレ・バス・ガラスの各マジックリンを使い、きれいに汚れが落ちると、気持ちもなぜかスッキリします。



神楽坂施設の清掃活動も、必要に応じ募集します。他にケアサポーターという食事前後の片付けや清掃をする方も募集中です。清掃見学もできます。



皆さんも、大掃除でなくても、自分の部屋や家の清掃を、大変ですが、少ししてみてはどうでしょう。掃除の後に、美味しいお茶を。そして気持ちのいいクリスマスといいお年をお迎えください。チャオ(Ciao。茶お)!


茗荷谷クラブスタッフ 倉島徹

2021年12月7日火曜日

チーフスタッフのコラム【2021年12月】

11月23日(火・祝)に「秋の焼き芋会」が開催されました。

当日は10時30分に茗荷谷クラブに集合し、埼玉県の朝霞にある茗荷谷クラブの農園に焼き芋をしに行き、計9人が参加してくれました。



朝霞農園は、茗荷谷クラブが2019年から耕作放棄地を開拓し、途中引っ越しもありましたが、草取り、耕作をしながらたくさんの野菜を収穫してきました。



近所の農家さんにもたくさん助けていただきながら、サトイモ、絹さや、みょうが、ジャガイモ、ジャンボニンニク、トマト、ナス、キュウリ、枝豆、オクラ、トウモロコシ、落花生、カブを収穫し、沢山いただきました。



そして、秋。秋の空高く澄み渡る青空のもと、黒目川を渡ると畑が続き、広々とした雄大な景色が広がります。



私達の畑には、今、大根、キュウイ、ジャガイモ、サツマイモがところせましと植わっていました。



手作りの小屋は、増築され、屋根はもちろん壁や扉もあり、住めそうです。

そして井戸・・・4、5メートル掘って水も出ます。後2、3メートル掘るときれいな水が出るらしい…と期待でワクワクです。



小屋や井戸の建築作業は、ほんとにできるんだ…と驚きと尊敬で感動しています。いや、作業してくれる人、ほんとにかっこいい!!



さて、いよいよ焼き芋会です。朝霞台のスーパーでウインナーや鳥の手羽、オクラ、シイタケ、プチトマトを買って行きました。



焼き芋用のサツマイモは前もって収穫してくれていて(少し放置するのがおいしく食べるコツだそうです)焚火の中に、新聞紙でくるんで水で濡らし、アルミホイルでくるんで放り込みました。プチBBQの始まりです。



デザートはマシュマロを焚火で軽く焼いて、クラッカーで挟んでいただきました。



とにかく、焼き芋の美味しかったことったら、ほんとにびっくりでした。鮮やかな黄金色のほくほく、しっとり、甘い、まるでスイートポテトのようでした。



温かく、美味しくいただきながら、眺めた西の空は大きく、雲の間を光が射し、とても美しかったです。



大根とサツマイモを掘り、キュウイをたくさん収穫して帰りました。

家では早速おでんにして大根をいただきました。



もちろんのここまで作物を育てるには相当な努力と自然に対する敬意と恐れがあり、失敗も多々あったのですから、畑づくりに参加してくださった皆さんには、本当に感謝しかありません。



畑の野菜たちのように、私たちも季節の移り変わり、時の流れ、自然を受け入れ、儚さも受け入れ、失敗を恐れずにそれでも今より成長しようとしていきたいものです。



茗荷谷クラブチーフスタッフ  井利由利


2021年11月22日月曜日

第9回ゆったりカフェレオン

みなさんこんにちは☻


11/15のカフェレオンでは、❝世界のボドゲーいろいろ(第2弾)❞ということで、色々なボードゲームを楽しみました!



今回はお邪魔者ゲーム、ブロックス、将棋、ウミガメのスープなどバラエティ溢れるゲームが行われていました。


途中、ゲームに集中してとても静かな時間があり、将棋をさす音やブロックスのブロックを置く音が聞こえてきて心地よかったです。

無理に会話をしなくても、ボードゲームを介してみなさんが心を通わせられるような空間でした。

あたたかい飲み物があれば、なお良いですね!


【お知らせ①】

記念すべき第10回カフェレオン(12/6)は、❝ホッとコーヒーで一息❞ということで、初めてコーヒーがメニューに加えられます♪

現在、スタッフが練習中です!(笑)


この日は、イベントの予定はありません。

テーブルに手軽なボードゲーム等を用意しておりますので、ぜひコーヒーと一緒にお楽しみください♪

みなさんのご来店心よりお待ちしております。


【お知らせ②】

「ゆったりカフェレオン」公式Twitterを開設しました!!

カフェのイベント情報やメニューなどを発信していきます。

地域の色々な方に知っていただきたいので、ぜひフォロー&拡散お願いします☻

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茗荷谷クラブスタッフ




2021年11月15日月曜日

第8回ゆったりカフェレオン

こんにちは!
今回のカフェレオンでは、“大人の塗り絵を楽しもう”ということで、今までとちょっと違ったエレガントな企画にしました♪

動物、植物、建物などなど様々な題材を用意しましたが、同じ題材でも色の付き方でかなりイメージが変わるなと感じました。
中には、ご自分で模様をつけている方も・・・!(笑)


人間の大脳は4つの領域に分けられますが、塗り絵によってこの4領域が働き、活性化されるそうです!
また、塗り絵を塗る作業には、ストレス解消に重要なRest(休養)・Recreation(娯楽)・Relaxation(くつろぎ)の「3つのR」という効果が得られるとのこと。

塗り絵というと子どものイメージが強かったのですが、大人の間で流行するのも納得です。
ぜひ日常生活にも取り入れてみてください☻

次回11月15日は“世界のボドゲーいろいろ(第二弾)”
前回好評?でしたので第二弾開催します!定番ゲームからユニークなものまでたくさんご用意していますので、気軽にいらしてください♪
詳しくはこちら↓
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茗荷谷クラブスタッフ

2021年11月9日火曜日

チーフスタッフのコラム【2021年11月】

 ある小学校の6年生に、“子どもの権利について考える”授業を行いました。

西東京市では、子どもの権利を守るため2019年5月に「西東京市子ども条例」を作りました。



この授業は、子ども条例について知ってもらい子どもの権利について考えることを目的としています。



子どもの権利については、まだまだ私は勉強不足で、授業も子どもたちに伝わったかなと緊張しながらやりました。他の先生方にたくさん助けていただきました。



授業の流れは、子どもの4つの権利について私たちが作成した「みんなで学ぼう西東京市子ども条例」の冊子を使って学び、『ブランコのワーク』を行いました。



『ブランコのワーク』とは、ブランコに乗っているAさんと並んで待っているB,C,Dさんの場面で、交代してくれないAさんに対し、あなただったらどうする?Aさんの気持ちやBさんの気持ちを想像し、意見を出し合うワークです。



正解の答えがあるものではありません。結論や答えがないことを子どもたちがどう受け止めるか、クラスの中で自由に発言してもらいながら柔軟に授業が進み、権利について考えていきます。



授業の詳細については、ここでは触れることはできませんが、クラスの雰囲気、子どもたちによってずいぶんと授業の様相が変わってきます。多くの授業に参加させていただきました。いつも、子どもたちって本当に素敵だ!と思います。



ここで、子どもの権利の父と呼ばれるコルチャック先生(1978~1942)の言葉を紹介したいと思います。

「・・・百人の子どもは百人の人間だ。それは、いつかどこかに現れる人間ではない。まだ見ぬ人間でもなく、明日の人間でもなく、すでに今、人間なのだ。小っちゃな世界ではなく、世界そのものなのだ。

 

小さな人間ではなく、偉大な人間。「無垢な」人間ではなく,人間的な価値,人間的な美点,人間的な特徴,人間的な志向,人間的な望みを確かに持った存在なのだ」●1918-20『子どもをいかに愛するか』


「子どもには疲れるとあなたはいう。そのとおりだ。しかし “だって彼らの考えまで降りなきゃならないのだから。そこまで下りて、身をかがめ、腰を曲げ、身体を縮めなきゃならない”と説明するとき、あなたは間違っている。

 

私たちが疲れるのはそのためではない。そうではなくて、彼らの感性の高みにまで高まらなければならないからだ。高みをめざして、つま先立ち、背伸びをしてだ。無礼にあたらないように。」●1925年『もう一度子どもになれたら』


コルチャック先生の生涯と言葉 | JKA HOME 日本ヤヌシュ・コルチャック協会 (korczakjapan.org)より


コルチャック先生の言葉をたくさんの人に知ってほしいと思います。


親子関係で悩む人など、沢山の「悩み」が私たちのところへ持ち込まれます。「自分って人がめんどくさくて疲れます」、と言う人にも多く出会います。めんどくささは感性の高みです。



私たちが人と対峙するとき、子どもに対しても、そして大人になった人に対しても、コルチャック先生のように、出会いたいといつも思います。


                           

茗荷谷クラブチーフスタッフ 井利由利

2021年10月25日月曜日

 第7回ゆったりカフェレオン

こんにちは!

先日のゆったりカフェレオンでは、ポケモンカードや遊戯王カードで盛り上がりました♪

今回はハロウィンにちなんで、「モンスター」系の企画としました(無理矢理感)。


昔遊んだ方も多かったようで、「懐かしい」というお声がたくさん聞こえました。

ただバトルをするだけでなく、カードを見て楽しむ方、デッキ作成を楽しむ方など色んな楽しみ方があるのだなと感じました。

個人的には、遊戯王カードの情報量の多さに驚きました👀カードゲームは、大人でも十分に楽しめますね!


奥のスペースでは、「ミッドナイトパーティー」「おばけキャッチ」などハロウィンぽいボードゲームで盛り上がっていました♪


次回11月1日は“大人の塗り絵を楽しもう”です!初の芸術系企画🌸

塗り絵は奥が深い・・・。興味のある方、不器用でもやってみたい方、どなたでも大歓迎!

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【お知らせ】

来月12月6日より、ついにコーヒーの提供を開始したいと思います!!

コーヒーを片手にイベントに参加するもよし、しないもよし、とりあえず一杯飲んで帰るのもよし。

「寒くなってきたけれど、ちょっと外にでたいな」という方、カフェレオンにふらっと立ち寄るのはいかがでしょう?

あたたかいコーヒーを淹れてお待ちしております。


茗荷谷クラブスタッフ

2021年10月12日火曜日

チーフスタッフのコラム【2021年10月】

 10月1日に緊急事態宣言が解除されました。



どこか行きたい!飲みに行きたい!という気持ちと、でもなんかあ・・・行っていいのかなあ??という気持ちで、よりどうしていいかわからないこの感じ・・・いつになったらすっきりするんだろう?と想うこの頃です。



9月26日(日)によつば庵がありました。よつば庵は40歳代以上の方のための居場所です。

コロナ禍前はみんなでなべ料理などを作って食べておしゃべりしながら過ごしました。



今回はまだ緊急事態宣言中でもあり、集まった方は4人とスタッフ3人といつもより少なかったです。

コロナ禍になって、ちょっとした一口大のお菓子と自由に飲み物持参でもっぱらおしゃべりや軽いゲームなどをやっています。



この日は、みんなで話しているうちに、茗荷谷クラブのプログラムでやった「価値観ゲーム」をやってみようということになりました。




およそ80枚のポジティブな言葉の書いてあるカードをまず、自分が大切だと思うもの(言葉)、と思わないもの(言葉)の2つに分けます。



大切だと思う言葉カードから今度はより大切だと思う言葉カードを10枚選びます。そして最後にその中から5枚のカードを選びます。



最後に選ばれた5つの言葉が自分が大切にしている―価値がある―と思っている言葉ということになります。それぞれがどんなカードを選んだのかを発表しあい、感想を述べあいました。



選ばれた言葉はその人が今、大切に思っている大事な価値観です。



5つの言葉を並べてみるとその人らしさが表れています。その人が歩んできた人生、これからどう生きようとしているのか、価値観が様々な経験によってどう変わってきたのかなどなど、話しがとても弾みました。



なんか、みんなが自分を自由に表現してくれて嬉しかったし、実に楽しい時間でした。よつば庵ではただのんびりゆったりぼそぼそと雑談しながら過ごすことも多いです。



何か目的があるわけでもなく、ただ来て、なんとなくおしゃべりして、「じゃまた」と帰っていく、そんな場所が、今、本当になくて、でもとても大切な時間だと思います。



そこでみられるみんなの笑顔や、ちょっとした日常の一コマを話せる時間は、私たちに心のゆとりをもたらしてくれます。



ここに居ていいんだ、生きていていいんだと思えます。何もしなくていい場所だからこそ、そう思えるのかもしれません。


そして、別の場所で何かをする元気や勇気をもらえるのだと思います。


また、たくさんの笑顔に出会えますように・・・・。


茗荷谷クラブチーフスタッフ 井利由利


2021年10月4日月曜日

 第5回ゆったりカフェレオン


みなさんこんにちは!

先日、5回目のゆったりカフェレオンがOPENしました。

今回のテーマは「あの青春のレトロゲームをもう一度」。

任天堂64やファミコンなど、昔懐かしいゲームを楽しみました。

“レトロゲーム”ということで、今回はラムネと駄菓子をお出ししました!駄菓子はお一人ずつ好きなものを選んでいただきました♪

任天堂64では、マリオカート、マリオテニス、スマブラ、カービィなどで盛り上がりました!

最近のゲームとはまた違った、独特なグラフィックが印象的でした。

奥のソファスペースでは、ファミコンをスクリーンに映して遊びました。

(本当は64をスクリーンに映したかったのですが、できませんでした(:_;)残念・・・!)

まるで友達の家のような楽しい空間になりました☻


次回10月4日は“クラブシネマ(第2弾)”

映画上映会第2弾です!男のロマンといえばあの映画・・・?

詳しくはこちら↓

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次回もぜひお気軽にお越しください♪


茗荷谷クラブスタッフ

2021年9月10日金曜日

チーフスタッフのコラム【2021年9月】

 8050問題における「支援」をどのようにしていけばいいのか?とても難しいと実感しています。

8050問題に至らないように予防していくことが重要です。



包括支援センターにかかわる人、介護職員、ケアマネさんたちなどの現場で動く相談員の人たち、様々な人たち、ご自身が関わった経験がある人が、「東京都ひきこもりに関する支援状況等調査 2020」によれば、92.4%が担当地区に「ひきこもり状態」の人がいることを把握しているという結果が出ています。



実際の現場では、

「どう声をかけていいのかわからない」

「そもそも声をかけた方がいいのか、いや、かけない方がいいのではないか」

「親である高齢者の支援で手一杯であるし、その子どもにかかわることでこれまで培ってきた信頼関係を崩してしまうかもしれない」

「パンドラの箱を開けてしまうような感じ。実際その後どこへつなげばいいのか、何ができるのかわからないのに、声をかけることができない」

「本人が困っている、あるいは支援を受けたいと思っているのかどうかわからないし、拒否される可能性のほうが、予測しやすい」

などの声を聞きます。



これまで私がかかわったケースにおいても、ご本人がひきこもりから脱したいと思っているのかを明確に話されないケースが多いです。



私たちは、どのように考えていけばいいのか?

一つのヒントが、薬物依存を考える「ハームリダクション」の考え方にあるのではないかと思い紹介したいと思います。



「ハームリダクション」とは、「被害を減らす」「つなげる支援」です。

驚いたのは、注射室(利用者が薬物を使うためのブース)が用意され、利用者はここで注射をすることができるということです。



薬物をやめられない人の多くは、その負い目から助けを求めにくいため、当事者が薬物を使用できる場所を用意。

それをきっかけに背景にある困りごとを聞き出し、必要な支援につなごうというのです。



実際、薬物をやめられたらやめたいけれどやめられない、やめないと早くやめなさい、なぜやめないんだと叱責される(犯罪者となる)状態で、一旦支援を受けてもまた薬物を使ってしまうと、申し訳なくて、怖くて、もう二度とそこへはいけない。

そして支援が切れてしまうことがほとんどだということです。



ひきこもっていることは、悪いことでも犯罪でもありませんが、当事者や家族の気持ちとしては薬物依存と同等な罪悪感やうしろめたさを持っているということに私たちは敏感である必要があります。



そしてほとんどの人が一度は支援を受けようとどこかに行ったことがあり、それでもうまくいかなかった、それどころか責められたという経験をもっていることも考えていかなければなりません。



ひきこもっていてもいい、大事なのは、引っ張り出そうとか、様々な支援の方法を提示することの前に、そもそも持っている痛みや生きづらさを少しでも和らげる。

人に対する信頼感をどうやって回復していくのか。

つまり様々な地域の人たちをはじめ多くの人々につながることがはるかに大事であるということだと思います。



そのためには、まず私たちが「注射室」になる、ということが必要なのかもしれません。

「ここは利用者が薬物を使うためのブースです。利用者はまずこちらでハームリダクション用品を受け取ります。



中には安全に薬物を使うために必要なものがそろっています。すべて清潔で消毒済みです。止血帯、蒸留水、アルコール綿、クッカー(薬物を温めて溶かす器具)、注射器もあります」(この部屋では、自分で手に入れた薬物を持ち込んで使うことができます)。



そして根底にあるのが、「尊厳を大切にすることが回復につながる」です。



茗荷谷クラブチーフスタッフ 井利由利

2021年8月30日月曜日

 第4回ゆったりカフェレオン


みなさんこんにちは!

7月にOPENしたこの“ゆったりカフェレオン”。早くも4回目となりました。

今回もたくさんの方が参加してくださり、スタッフも楽しい時間を過ごすことができました♪


第4回(8/23)のテーマは“夏のプレイリストをつくろう!”でした。

みなさんそれぞれの「夏に聴きたいプレイリスト」をつくり、その曲について思い思いに語り合いました!

どの年代にも愛される定番曲から、今流行りの曲、コアな曲までたくさん教えていただきました。


最後に行ったイントロドンは、予想以上の盛り上がりでした😊

「曲はわかるのにタイトルが出てこない・・・」というもどかしさも、イントロドンの楽しみの1つなんだなと感じました(笑)

また機会があれば、年代別・好み別などに分かれて行うのも良いかもしれません♪


次回9月6日は“あの青春のレトロゲームをもう一度”

レトロゲームに触れたことがない方、昔好きだったゲームをもう一度楽しみたいという方、どなたでも気軽に遊びに来てください♪

「ゲームは見る派」の方ももちろん大歓迎です!

いつものように、18:00よりOPENしています。

詳しくはこちら↓

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「もっとこうしたい!」「こんな過ごし方をしたい」などのご意見がありましたら、どんどんお声がけください。

現在スタッフ間では、女性向け(もちろん男性の方も参加可です!)の企画なども考えております。

色んな方が気軽に立ち寄れる居場所を目指して、これからも楽しい企画を考えてまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします😊


茗荷谷クラブスタッフ


2021年8月17日火曜日

チーフスタッフのコラム【2021年8月】

7月5日(月)新しい居場所【ゆったりカフェレオン】が始まりました。


私たちの地域社会に様々な形の居場所があればいいのになあという想いはずっと持ち続けてきました。


居場所がその人にとって居場所になるためにはいろいろな要因が必要で、それも人それぞれなのでしょう。


みんなとわいわいやって楽しく過ごせる場所が居場所と感じる人もいるでしょうし、一人の空間を確保できて静かに何も気にせずに過ごせる場所が、自分にとって居場所だという人もいます。


「そのままのあなたでいていいよ」と同時に「あなたに関心があります。もっとあなたを知りたい」という場所があれば、私たちはここを自分の居場所と感じ、何の目的もなくても来たくなるのではないでしょうか。


現代社会は無駄をできるだけ排除しようとしていると言います。


せちがらく、いつも時間に追われていて、いつも何かしなくちゃと焦っています。もっとゆっくり溜めの時間があってもいいのでないか。


目的がなければ集まってはいけないのか?そんなことはありません。


目的もなく、何を話すでもなく、なんとなく、ふわっと来て、どうでもいい話をなんとなくして、ちょっと笑いあってそしてまた、帰っていく…そんな居場所が実は私たちの周りからどんどん失われて行っているような気がします。


そんな、何もないゆっくりとただ時間が心地よく流れいくような居場所がいいなと思っています。


でもそうなるとこのご時世、なかなか集まりにくいですよね。物理的問題も大きいです。


場所、時間、料金、どうしたらみんなが来やすい居場所が作れるのだろうか?ゆったりスペースのメンバーさんやスタッフみんなとたくさん考えてきました。


そこで【ゆったりカフェレオン】でも、やはり何かしらのお誘いイベントをしていくことになりました。


1回目は、switchを使ったゲーム大会でした。スマブラやマリオカート、マリオテニスなど、盛り上がって楽しんでいました。


2回目は、ボードゲーム大会、カタンやブロックスなどなどカードゲームをそれぞれ楽しみました。


もちろん、何もしなくてもいいんです。でもみんなでやるゲームは、とても楽しい時間を提供してくれます。


ゲームは、勝つことを目的としていますが、それ以上に、自分だけ勝っても実はつまらなくて、みんなをいかに楽しませようか、みんなといかに楽しもうかという想いがいつの間にか働きます。


このいつの間にか自然に出てくる私たちの想いや気持ちは、何かの目的に向かってひたすら一直性に進まなければならないと、頭で思っている私たちに実はとても必要なもの―副産物―だと思います。


どんな居場所をつくりたいかを言葉にするのはとても難しいです。


こうやって書いても伝わっているのか心もとないです。でも、とにかく私は茗荷谷クラブがとても好きです!そして大切な場所です!



茗荷谷クラブチーフスタッフ 井利由利

2021年7月21日水曜日

ゆったりカフェレオンのバナーができました!

 みなさんこんにちは!

茗荷谷クラブです。

HP改修をいたしまして、ゆったりカフェレオンのページができました!

https://myogadani-club.com/

の左下のバナーをクリックしてくだされば幸いです!

どうぞよろしくお願いいたします!


2021年7月13日火曜日

ゆったりカフェレオンオープン!

 みなさんこんにちは!

7月5日(月)、ついにカフェレオンがオープンしました♪


開店前はたくさんの方々がすでに並んで待っていてくださり、スタッフも驚きでした(笑)

大変嬉しかったです!


ご来店の皆様には、お水とお菓子を提供させていただきました。

(秋頃には、コーヒーなどもお出しできればと考えております☕)


第1回のテーマは「マリオ大乱闘」。

お部屋の奥のソファスペースでは、スマブラやマリオテニスで大盛り上がりでした!大画面で迫力満点!



また他のスペースでは、ミニテレビでレトロマリオを楽しむ方、お菓子を食べながらゆったりおしゃべりをする方など、“イロんな”過ごし方がみられました。


今後もイベントを開催しつつ、様々な過ごし方ができる居場所となればよいなと考えております。

ご要望等ございましたら遠慮なくスタッフにお声がけください♪


次回のテーマは「世界のボドゲーあれこれ!」

7月19日(月)18:00~オープンです。

定番ゲームから、ちょっとコアなものまでたくさんご用意しております。

みんなで気軽に楽しみましょう!もちろん、ゆっくり見て楽しみたいという方も大歓迎です(^^)


改めまして、ゆったりカフェレオンは原則第1・第3月曜日の18時よりオープンしています。

カフェの情報は以下のHPで随時更新しておりますので、ぜひチェックしてくださいね↓


https://peraichi.com/landing_pages/view/aifht


第2・第4月曜日の「ゆったりスペース」も引き続き開催しておりますので、ぜひそちらもご参加ください!


カフェのオープンにあたり、ご協力いただいた皆様に改めて御礼申し上げます。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


茗荷谷クラブスタッフ 元木咲葵


2021年7月9日金曜日

チーフスタッフのコラム【2021年7月】

 先日「オープンダイアローグ」について、斎藤環先生や福祉職の方、ひきこもり当事者の方とお話しをする機会がありました。


その時、福祉職の方が、オープンダイアローグの中でも、最も難しく、印象深いのが「『不確実性に耐える』ことですね!」というお話をしてくださいました。


「オープンダイアローグ」とは文字通り「対話」なのですが、さて対話とは何か?と言えばこれは一朝一夕にはいきません。


特に“支援”という形の中での対話や、何らかの上下関係(親子関係も)が存在している中での対話はちょっと「対話」であることを意識しなければできません。


なぜなら、オープンダイアローグは、結論ありきではなく、もちろん説得、議論、叱責、アドバイスを禁じているからです。


説得、議論、叱責、アドバイスは、モノローグに過ぎず、対話ではないと言われています。


“支援”というと、どうしても問題解決に向かいたくなりますし、結論や、支援計画といった流れに行きやすいし、これまでそうしてきた流れに私たちは慣れているので、これは大きな転換となります。


特に行政機関とのやり取りをしている中で、よく感じることです。


結論や、今後の支援計画をあらかじめ想定しない中での面談とはいったいなんぞや?ということになるかもしれません。


でも実は、私たち心理士は、事前にこちらがプランをもっていたり、こういう面談をしようと目論んでいるときは面談がうまくいかないことを経験上知っています。


私たちは、「クライアント(相談者)こそ最上の道案内人である」というカウンセリングの極意を、いかに信じるかをいつも試されています。


そして、クライアントを最上の道案内にするのには一定の手立て・手法があります。


ノープランで面談に向かうのですから、どうなるのかわからない、この話は一体どこへ向かっていくのかという不確実性に耐えることが必要になります。


考えてみれば、もうすぐオリンピックだというのに、さて無観客なのかどうなのかもわかりません。


この先コロナで世界にどのようになっていくのかも不確実です。


こうした不確実な世界で、生きていくことは容易ではありません。


もやもやして、つらい毎日です。


結論がない対話は、何かを話し合って(議論して)決めようとはしません。白黒を求めないということです。


もやもやした状態で、それでも対話を続けていくと、相談者は、何等かの着地点を自ら見つけていきます。


それはこちらの想定していない思わぬ方向に行っている場合もあります。


おそらく人は、自分で決めたいのだと思います。


人は、人が決めたことに従うがことを嫌います。主体的に生きていきたいと思うのが、人の本性なのだと、多くの人の話を聴いて思います。


内発的動機付けが、外発的動機付けを上回るということでしょう。


内発的動機付けとは、自分の内側から沸き起こるやる気のようなもので、外発的動機付けとは、外からの評価や報酬によって出てくるやる気です。


おそらくこの内発的動機付けは、黙って一人でいても出てくるものではありません。


いろいろな刺激、人から受ける影響を得て、それらを自分の中で温め育てていく中で高まっていくように思います。


そしてそれを育てる大きな力となることの一つが、人との「対話」であり、対話の中での気づきや、確かに自分で決めた、選択したという感覚なのではないでしょうか。


対話の中で人は、自分が本当はどうしたいのかに気づくことができます。そのお手伝いをするためにも、対話は大切です。


カウンセリングとの違いは、「オープンダイアローグ」は、1対1ではなく、複数人で行われるということです。これは大きな違いです。


いろんな人の意見や考え感じ方を聴くことによって、人は、選択肢を広げ、より自分で選択した感覚を得ることができるのですから。


茗荷谷クラブでは、複数の人たちとの「対話」そして1対1の「対話」の両方を補充しあいながら、双方を大切にしていきたいと思います。


茗荷谷クラブチーフスタッフ 井利由利


2021年6月17日木曜日

カフェを7月よりはじめます!

皆さんこんにちは!

茗荷谷クラブではこの度、新たな居場所活動をはじめます。

「ゆったりカフェレオン」〜色んなイロのひとやすみ〜を7月よりオープンいたします!


もっと気軽にふっと立ち寄れる場、そしてなかなか一歩を踏み出しづらい方が孤立しないための場を作りたいと検討を重ねてまいり、当施設2階のお部屋にてカフェをオープンする運びとなりました。

文京区をはじめ、地域の中でゆるく人とつながれる入り口になれればよい、と願っております。


月曜日の夜18:00~20:00で、原則第1・第3週で開きます。

イベントスペースの要素もあり、日によって様々な催しをする予定です。

開催日時や開催内容は毎回更新いたします。以下のリンクでどうぞ!

https://peraichi.com/landing_pages/view/aifht


座席は12席程度を予定しており、ワンドリンク制です。

ただ…本当はコーヒーをお出ししたいのですが、コロナの関係上現在見送っております。

その代わり、持ち込みOKの参加費500円を頂戴しております。

何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします!


そして今現在は、こんな雰囲気です!(もう少し改装予定です)

壁紙はりをはじめ、茗荷谷クラブのメンバーさんと一緒に準備を4月よりしております。

また家具をはじめ、いろいろ寄付をいただき、ここまで来れております!

改めて皆さんにお礼を申し上げます。


イベントを通して人とつながるもよし、ひとりでホッとするのもよし。

気が向いたら、その際はどうぞよろしくお願いいたします!


茗荷谷クラブスタッフ



2021年6月11日金曜日

チーフスタッフのコラム【2021年6月】

 先日、臨床心理学講座でオンラインで研修を行いました。


いつもなら研修に参加してくださっている人の顔を見ながら、その反応を見ながら、お話しをすることができるのですが、オンラインだと相手の顔も反応もわかりません。


今までうなずいてくれる人がいて、少し勇気をもらってお話しができたのだと改めて思いました。


この話で大丈夫なのだろうかという不安を表に出さないようにと勝手に頑張ってしまうところがありました。


本当は参加者の方たちとやり取りしたかったです。


「見えない」という意味では、ご相談においても、親御さんの話からしかご本人のことを知るしかない場合が多々あります。


ご本人は来てうなずいてはくれないので、親御さんの目にうつるご本人の行動の意味を理解しようとします。


例えば「ゲームばかりして…」という行動の奥に、考えることに疲れてしまって、苦しくて、本当は楽しくてやっているのではないけれどどうにか時間をつぶしてその日を乗り切っているのではないか・・・と、思います。


多くの当事者の方が直接私に話してくれたこと・・・そこから推測します。


そして、親御さんと右往左往しながらやり取りをし、親御さんが「ああ、そういうことなんだ」と納得できるかどうかが肝心です。


そこには少なくとも私と親御さんとの双方のコミュニケーションがあります。オンラインのように一方的ではありません。


「肝心なことは目には見えない」星の王子さまに狐は言いました。


「心で見ないと物事はよく見えない」のだと。


「問題」は自分が「問題」と思うから「問題」になるのではないか?


「問題」の奥にあるなぜ?そのような行動をとるのかは、双方向でコミュニケーションし、見ようとしなければ見えません。


私たちの日常が、聞こえない声はないものとし、見えないものも見ようともせず、そこに心を通わせることなく時間に追われてやり過ごしてしまいがちになることにもっと自覚的でありたいと思いました。


「まるで大人のような口のきき方だね」


星の王子さまは、“僕”が飛行機の厄介なボルトのことでイライラして、忙しくてよく考えもせずに話した時に言いました。


この言葉を聞くとちょっとドキッとします。自分がそうなのではないかと。


時間をかけることの大切さ、時間に追われるとコミュニケーションができなくなってしまうことへの危惧を教えてくれます。


さて、仲良しになるにはどうしたいいのか?と星の王子さまが聞いたとき、狐は言いました。


「辛抱強くすることだよ」「最初はおれから少し離れてそこの草の上に座る。おれはあんたを目の隅でみる。あんたは何もしゃべってはいけない。言葉というものが誤解のもとだ。1日ごとにあんたはだんだん近づいてきて座れるようになる」と。


言葉よりも、ゆっくりと流れる長い時間を共有すること、一緒にいることの大切さを教えてくれます。


忙しく、ゆとりがなくてあれしなければ、これしなければと思っていると、心でみることができなくなります。


私たちがいかに自分のゆとりを取り戻すかが、大切だと思いました。


そして、コロナの中、顔を合わせて対話できる日が早く来ることを願ってやみません。

(参考:新訳 星の王子さま 倉橋由美子訳)


茗荷谷クラブチーフスタッフ 井利由利


2021年5月11日火曜日

一般社団法人 しごと・しあわせラボさんに「ショートタイムジョブとは?〜多様な働き方を目指して〜」を講話してもらいました!

 どうも!

今回の社会参加講座は、最近お知り合いになった一般社団法人 しごと・しあわせラボさん(https://s-s-lab.jp/)に「ショートタイムジョブとは?〜多様な働き方を目指して」のお話をしてもらいました!


新型コロナということもありまして、しごと・しあわせラボさんの皆様にはZoomでご参加していただき、リアルとオンラインのハイブリッドでの座談会とさせていただきました。


参加者は当団体スタッフも含めまして15名。思った以上の参加人数でした。


この「ショートタイムジョブ」は、超短時間就労とも言い換えられますが、様々な理由で就労機会に恵まれない方々(ひきこもり、介護離職、シングルマザーなどなど)に対して新たな就労機会・社会とのつながりを目指すものです。


長時間は働くことが難しいけど、短時間だったら大丈夫。

職務定義がはっきりして、特定の仕事だったら大丈夫。

そうした大丈夫があるのに、日本の雇用のあり方では対応しきれない現状をなんとかしよう、そうした取り組みの話となりました。


代表の古市さんからはご自身の家族の経験を出発点として、今の活動にいたる経緯をお話してくださり、理事の林さんにはご自身の会社での超短時間雇用の実践例をお話をしてくださり、最後に理事の高橋さんにはショートタイムジョブの理論的なお話をしてくださいました。


介護をしないといけないのに、長時間労働しかない現実。

障害者就労は週20時間以上が求められているも、そこにはなかなか難しい現実。

仕事ではなく、雇用が先立ち、とりあえず雇われてなおざりにされて働きづらくなっている現実。


そうした現実の不遇に目を背けずにとりあげて、仕組みから変えていこうという熱意がとても伝わり、私たちの視野も広げてくださいました。また少しずつその実践を紹介してくださって、希望も与えてくださいました。


参加された方からも質問が出されて、グレーゾーンの拠り所のなさ・息苦しさをお伝えくださいました。どうしても「自己責任論」に還元されがちな風潮はありますが、人と社会のつながりの課題として改めて捉え直すことの大事さを共有できた時間でした。


しごと・しあわせラボさんと志を同じにしながら、茗荷谷クラブも社会とのつながり方を「皆がいきやすくするように」模索してまいたいと思います。


茗荷谷クラブスタッフ 倉光洋平

チーフスタッフのコラム【2021年5月】

コロナ禍第4波の中,GWは自宅で過ごし、明けの6日に久しぶりに地下鉄丸ノ内線に乗りました。8時頃の地下鉄は、山手線の遅れも影響していたのか、とても混雑し、コロナ前の時と同じだ…と思いました。


コロナ禍で少し地下鉄がすいていたころに、あの混雑は何だったんだろう?ちょっと異常だったよなと思ったことをまた思い出しました。


人々の生気は全く感じられず、電車はきっかりと2分と間をあけずにホームに滑り込み、4列に並んだ人は電車に吸い込まれ、次の電車を待つ4列に並んでいた人々が横に移動する光景。この生気を失った自動人形のような状況にみんなは平気なんだろうか。


なんか変だ不思議だと感じ、少し電車がすいたコロナ禍の間、ほっとした気分を味わったのは私だけでしょうか。


ある日突然、昔とても好きだった本を思い出し、また読み始めました。1990年に発刊された「スリランカの悪魔祓い」(上田紀行著)です。


上田氏がこの本の中で上記と同じようなことを書いているのを見つけ、この感覚は30年以上も前に読んだ本が私の潜在意識の中に残っていたのだろうか?とちょっと不思議な気持ちになりました。


30年前と変わらず、ますます加速した日本。

もう限界がだったのかコロナは嫌だけど、少しでも変われるとすれば、これはよかったのかもしれないと思いました。


「スリランカの悪魔祓い」は、文化人類学者の上田先生が実際にスリランカで住民の悪魔祓いを体験したフィールドワークの記録とそこから「癒し」とは何か?を論じた本です。当時では「癒し」という言葉を初めて広めた著書だと言われているそうです。


神経や精神を病んだ人に取りついた悪魔を祓うことで、患者は元気になるのですが、そのお祭り騒ぎがすごい!「孤独」な人に悪魔が来るのであれば、太鼓やダンスでもって「孤独」を癒せばいい。村人たちが次々と集まり、厳格な式次第に沿って儀式は進行します。


圧巻は、悪魔祓いは悪魔を排除するのではなく、悪魔との和解だということです。最後には、異なった仮面をかぶった悪魔が次々に出てきて洒落や替え歌など、ドラマーとの掛け合い漫才で場内を爆笑に導きます。患者も観客も一体となって爆笑の渦です!


日本ではどうでしょうか?

神経症とか統合失調症とかひきこもりとか私たちはレッテルを張り、ますます彼らを「孤独」に追いやってしまう。ここにつながりはない。だから患者は治らない。


昨今流行りの自己啓発本などで自分を「癒す」ことは本当の意味での「癒し」とは言えないと上田氏は説きます。「癒し」は世界との、人とのつながりの中で生まれるものです。


たくさんの人に囲まれて、みんなで踊り、笑うことだけでうそのように回復していく実際の悪魔祓いを紹介しています。


先日は文京区の新たな居場所「ワークスペースさきちゃんち」開設についての集まりがありました。多様な人たちが多様であるがゆえにレッテルを張られることなく、つながりが作れる「居場所」が作れたらいい。いろいろな人が自由に出入りできるといいと思います。


茗荷谷クラブでも、2階の1室を緩くつながれる場所をつくろうと、改造計画をメンバーさんとともに進めています。どんなカフェができるかワクワクしますね!


チーフスタッフ 井利由利


2021年4月27日火曜日

みゃうが谷倶楽部の活動報告です!

 皆さまお久しぶりの報告です。


おかげさまで、昨年度のみゃうが倶楽部での活動、寄付布でマスクや布小物を作って「ミンネ」で売ろうが一段落し、今月はから6月一杯の予定で「2階のお部屋を綺麗にするプロジェクト」が立ち上がりました。


計画ではカフェにもなり、メンバ〜の方々が集えるようにもし、相談室にもなる、みゃうが倶楽部の活動や様々な活動もOKなど…。


かなり盛り沢山に使える部屋にしたいと思っていて、皆さんにはもう家具は使ってもらっていますね。


良いタイミングで、ソファ・テーブル・ラジオ・空気清浄機は、撤収により新品同様の家具などを頂けました。ラッキー!!


厳しい財政のクラブとしては何てついているのかと嬉しい限りです。


内装としてはもちろん、壁紙やカーテンも新しくしたいので、壁紙をメンバーさん達で貼ろうという計画です。


今の段階は、壁の高さと幅を図り、どのくらいの長さが必要か、のり付けタイプか、シールのりが良いかなど、お試しをしてみようと言う段階です。


興味のある皆さま、ぜひご参加下さいね。お待ちしています!

毎月第2・4(火)13:00~15:00 開催です♪


茗荷谷クラブスタッフ 徳江逸子

2021年4月9日金曜日

チーフスタッフのコラム【2021年4月】

 茗荷谷クラブでは、様々な他機関と連携をしています。


地元の文京区では文京区ひきこもり支援センター(文京区生活福祉課所管)の「STEP」事業として「茗荷谷クラブメンタル部門相談室」、「茗荷谷クラブ」、「社会参加準備活動」「家族茶話会・講演会」を受託しています。


近年、ひきこもり支援では「連携」「連携」とあちこちで言われることが非常に増えました。


でも、なかなか思うようにいきません。


より良い「連携」とは何なのでしょう?形骸化させないためにはどうしたらいいのでしょう?


「連携」はもちろん、ご本人の了解の元、ご本人の最善の利益を目指して行われるものでなければなりません。


まずは、様々な職種(保健師さん、福祉関係のケースワーカーさん、精神保健福祉士さん、就労支援事業所の方、社会福祉協議会⦅地域福祉コーディネーター⦆さん、教育相談センター相談員さん、基幹相談センターさん、地域包括支援センター相談員さん、民生委員さん、お医者さんなどなど)の方々と顔の見える関係を作ってきました。


そうすれば「○○は、私にはわからないけれど△△さんならわかるかもしれない。聞いてみよう」「ネットワーク先として○○はいいかもしれない。まずは、△△さんに聞いてみよう」と私たちは、みんなの輪とつながることができます。


ご本人もネットワークが広がり、理解してくれる人を増やし、孤立から抜け出すことができます。


文京区に限らず、他地域の場合もその職種の専門性や得意分野を知ることによって、連携はよりしやすくなりました。


私の持っている「ものさし」は、たくさんの事柄を図るには不十分です。たかが知れています。


いつももっとたくさんの「ものさし」を持ちたいとあれこれ本を読んだり、研修を受けたりしているのですが、もっと、自分とは別の「ものさし」を持っている人とたくさん手をつないでいきたいです!


ただし、ご本人の守秘が第一ですので、承諾なしに、連携することはありません。


ご本人を真ん中にして、他機関の人たちとスクラムを組みたいです。


そして何よりもそれぞれの「場」や「人」の良さが失われないことが大事だと思います。


以下に青木省三先生(精神科医)の著書『ぼくらの中の発達障害』の中の言葉を紹介します。


『連携は包囲網になってはいけない。


連携とは長所や可能性を発見することに一番の意味があり、それを共有することによって彼を取り巻く環境が彼を安心させ安定させる良い影響を与えるものになることを目指しているのだ。


包囲網とは彼が「問題」を封じ込めるためのものである。彼を追い詰めることになる。


一歩間違えると彼の「問題」に焦点が当てられ、家や学校や職場であったことを直ちに専門家に伝えるということをしているとそれぞれの場が持つ良さが失われ、彼を追い詰めることになることがある。』


本人のニーズがないのに、本人の問題を探し出し、「問題解決」をしていくという視点は、「本人に問題がある」という支援者側のおごりです。


何よりも本人のお話をゆっくりと聴くこと、本人のニーズを聞き取ること、聴くことによって、本人が自身で気づいていなかったニーズやポテンシャルにも気づくことができます。


人は場によってさまざまに違う顔を見せます。だから、あえて連携をしないこともあります。


それぞれの場の持つ良さを生かす「連携」をしていくことが大切なのではないかと思います。


茗荷谷クラブチーフスタッフ 井利由利


2021年3月30日火曜日

かつどうタイムのご報告です!【2021年3月23日】

皆さんこんにちは。はじめまして。


3月から入りました火曜日スタッフの山内です。


かつどうタイムのお出かけのご報告です。


桜が満開を迎えお花見シーズンがやってきました。


この日はメンバーさん6人、スタッフ2人の計8人で桜を見にお出かけしました。


まずは住吉駅の猿江恩賜公園に行きました。


初めて訪れた公園でしたが、桜が沢山咲いていてとても綺麗でした!



公園からはスカイツリーが綺麗に見えました。


次に、歩いて錦糸町駅の錦糸公園まで行きました!


少し遠かったですが皆で隅田川を散策しながら歩きました。


錦糸公園も桜が沢山咲いていました!


噴水のベンチに座ってまったりしました。


桜を見た後はレトロな喫茶店に行きました。


私が注文したのはクリームソーダです。


クリームソーダが大好きなので、おすすめのクリームソーダのカフェがあったら教えてください♪



初めてお会いする方と沢山お話が出来て楽しかったです!


次回のかつどうタイムがとても楽しみです。


茗荷谷クラブスタッフ 山内茉菜

2021年3月12日金曜日

チーフスタッフのコラム【2021年3月】

 『自分の感情や内面には「他人」が折りたたまれて入っているから、どんな人でも周囲の人とともにしか、変わることはできない。


ゆっくりと遠回りでいいから、参加している誰もが尊厳を否定されない、そこにいるだけで前よりも楽になれるような関係性を対話を通じて作っていこう。』


―「心を病んだらいけないの?うつ病社会の処方箋」 斎藤環・与那覇潤著 2020より引用―


この頃『居場所』について例えば、『「茗荷谷クラブ」と地域の「居場所」はどう違うのか?違わないのか?』などを問われ、「居場所」の大切さや、「茗荷谷クラブって?」という事について再び考えたので、それを記してみようと思います。


再考している中、先に引用した著書の言葉を見つけいたく感動し、紹介しました。


地域には、高齢者の居場所、認知症のお年寄りの介護者の居場所、子育てママの集まれる居場所、子ども食堂、放課後クラブ、就労のためのB型の居場所とか上げればきりがないほど、本当に多くの様々な居場所があります。


どのような居場所にも通底する「居場所」のあり様の大前提が、まさにこの文章にあると思いました。


どういう場所を「居場所」と感じるかは人それぞれで、地域に多くのいろいろな形の居場所があること、多様であることが最も大事だと思います。


地域で取り組まなければならない課題であり、私たちも区内の地域コーディネーターさんと連携しながら、お手伝いしていきます。


昨年12月に行ったプログラムで「茗荷谷クラブって何?」をメンバーの方々が表してくださいました。


そのプログラムで茗荷谷クラブは「精神安定剤」「空母」「窓」「失敗や成功の概念のないところ」「多様性」などの言葉をいただきました。


安心安全で基地になり、そこで自由に過ごし、表現ができる場所と思ってくれているのだなと嬉しく思いました。


と同時に「こういう場所であって欲しい」というメンバーさんの望みなのだろうなと身が引き締まる想いでした。


私の好きな小説にサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」があります。


私の勝手な連想ですが、広い広い金色に輝く高台にあるライ麦畑で、空はどこまでも蒼く、高く、広がっています。


そんな場所で様々な若者たちが自由にのびのびと好きなように遊んでいます。


ライ麦畑は、自由で何の制約も強制もこうでなければならない目的もありません。


でも何かの拍子にライ麦畑の高台から落ちそうになる人もいます。


そんな人たちを一人も取りこぼさずに手を伸ばし、つかまえる。


その役割がスタッフにはあり、そこにある程度の心の専門家としての専門性が必要になるのかなと思います。


私は、茗荷谷クラブの「居場所」に、そんなイメージを持っています。


コロナ禍でいろいろな制約がある中…広々としたライ麦畑に行って、みんなで思いっきり遊びたいですね!


茗荷谷クラブチーフスタッフ 井利由利


2021年2月27日土曜日

朝霞つれづれ

こんにちは。朝霞農園がゆえあって、近所にお引越しをしました。

どんなところかとぶらりと探訪いたしました。


以前つくった小屋と、増設された小屋があってのほほんとありました。



この近くは本当に静かで、無音。車の音も遠くにあり、人の声もなくひっそり。

それだけでもなんだか癒されます。

そんな中、風が吹くとカラカラ音がなるものがあります。

前この畑を使っていた人のお土産、風見鶏です。



人がいようといまいと、ひたすらと回り続けています。

農業スタッフの大川さんが、これは風力発電に何か使えないかとあれこれ考えています。

この雄大な空間の中、そういうことを考えさせてくれる素敵な仕掛けです。


ちなみに大川さんは回っている羽に手を突っ込み、痛い思いをしたそうな。

かわいそうに。


増設した小屋の中にあった、材木置き場を解体し、二人でぱっぱっと整理しました。

そして、「ここをどう使おう?」。



探訪したK氏は、都会に疲れていたので「住みたい」という発想しか湧いてこなんだ。

大川さんも引っ張られたのか、もしくは都会に疲れていたのか、その方向で話が盛り上がり。

家を求めさせる、そんな開けっぴろげな土の薫りが言葉を弾ませます。


近くのおっちゃんの小屋を見学しにいき、おっちゃんに小屋の作り方を教わりました。

ちなみにおっちゃんの小屋は、鍋やビールもあり、座敷もあり、絵も飾ってあったのです。

このおっちゃんは未来の私かもしれません。


お名前は私は存じ上げません。

でもそれはさして先立つ大切さにはならない、人のまじりでした。


そのおっちゃんに、井戸の作り方も教わりました。

井戸も、作ろう。多分作ります。


そうした話のあとに、大川さんはやるべき日課をこなしていきます。



畑から石・塵をとりのぞく。

米ぬかで作っておいた肥料を土にまき、くわでまぜる。

にんにくなど、霜にやられないようにビニールをかける。

かぶの間引きをする。

じゃがいもを植える量を、隣の別のおっちゃんに聞く。




こうしたささやかな営みが大事だなとしみじみしました。

K氏は体力がないので、半分鑑賞をしておりました。


なんだか他愛もない話をいっぱいしたような気もいたしましたが、忘れました。

心も体もからになる、そんな日常を切り出してくれた土地でした。


また行くことがあると思います。


2021年2月16日火曜日

みゃうが谷倶楽部ショップ@minne OPENしました!

 みなさまお久しぶりです!みゃうが谷倶楽部です☆



緊急事態宣言も発令、そして延長され、なかなか自由がききづらい生活が続いているかと思いますが、みなさまお元気でしょうか?


前回記事でご案内したminneのショップがOPENしました!°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

もう販売も始めています!


ショップのURLはこちら↓↓↓

https://minne.com/@myaugaclub


ミシンとパソコンの台数が限られているため、意外と商品登録に時間がかかってしまっていますが、慣れないながらも、みんなで頑張って商品登録を進めています!


まだ完成している作品のうち、一部しか掲載出来ていませんが、これからどんどん増やしていきたいと思います!


2月いっぱいのOPENを予定しておりましたが、状況も変わり、商品の登録もマイペースにしているので3月末まで延長しようと思います!

(もしかしたらそのまま…)


オンラインでのお買い物に慣れていない方も多いかと思いますが、この機会に体験してみていただけたらと思います!


早くこの状況が落ち着いて、また皆さまと顔を合わせての販売やショップ運営が出来たらいいなぁと思っています(`・ω・´)


ではでは、今回はこのへんで☆

最後までご覧くださり、ありがとうございました!


茗荷谷クラブスタッフ  岩田知子


エッセンシャルワークとなった中間的就労

 こんにちは。

今回は私たちの中間的就労についてお話をさせていただければと思います。


社会の中でどのように生きていくか、その試行錯誤ができる働く場として、茗荷谷クラブは中間的就労という形で実施をしています。


ご本人のペースで取り組めるように短時間であったり、ご本人たちが安心できるようチームで入ったり、見知った人たちでできるように場をつくっています。


そうした中間的就労の場は現在倉庫作業や清掃作業が現在中心です。



そしてその中間的就労は緊急事態宣言中どうなっていたかと言われますと、実施を続けておりました。


と言いますのは、その団体においてとても必要なことであったからです。


中間的就労はご本人たちに利するものと思われがち、なりがちですが、実は団体や企業にとってとても助かっているものなのです。


特に高齢者施設や障害者施設での清掃作業はそうです。


各施設では安定した日常を営む上で、健康を維持する上では清掃作業はなくてはならないものだったのです。


そしてそれは昨今の「リモート化」「デジタルトランスフォーメーション」では代替不可能なものです。


エッセンシャルワーク。


そうした言葉がぴったりきます。

リモートでは代替できない、本質的な人としての営為を実施してくれていると実感しております。


このエッセンシャルワークに従事してくれているメンバーさんたちは、緊急事態宣言中の感染の恐怖と向き合いながら、「仕事」に従事してくれております。


彼らのことを、エッセンシャルワーカーとも呼ぶことができます。


施設からも感謝されておりますし、私たちも「有り難い存在」と思います。


私たちは緊急事態宣言中の現在においても、皆さんが来れる場の選択肢として茗荷谷クラブの居場所を開き続けております。


人と人の出会いを大事にするというのが、私たちのエッセンシャルワークです。


コロナ禍において、様々なものが分断されていきます。


私たちスタッフやメンバーは人が生きていく上で何が大事か、感染予防との葛藤もありながら、エッセンシャルワークを続けていきたいと思います。


皆様の今後の応援を賜りたいと存じます。


茗荷谷クラブスタッフ 倉光洋平

2021年2月5日金曜日

チーフスタッフのコラム【2021年2月】

 今回は、茗荷谷クラブで毎週やっているプログラムの一つを紹介したいと思います。


茗荷谷クラブでは担当スタッフを中心に、工夫を凝らして、認知行動療法や、ストレスコーピング、アンガーマネージメント、アサーションなどの心理的グループワークを茗荷谷クラブ風にアレンジして、独自のプログラムを行っています。


1月にほっとスペースとSSTグループで「ほめ日記」をやりました。


「ほめ日記」とは、自分の「できたこと」「やれたこと」「考えたこと」などを自分でほめる日記です。


人からほめてもらえなくても、自分でほめれば、私たちの脳はただ“言葉”に反応するので、喜ぶそうです。ほめ言葉が脳に与えるパワーのすごさは半端ないと。


そこでメンバーさんとスタッフみんなでやってみました。


まず時間軸に沿って、ある一日の出来事を書きだします。


そして「ほめ言葉やほめる言葉で書く」(例:8時に起きて朝ご飯を作って食べた⇒8時に起きて朝ご飯を作って食べた自分はえらい!)


違和感があってもとにかく書く。できたことだけでなくて、やらなかったこともほめる(例:昨日はビールを1缶しか飲まなかった⇒ビールを1缶だけで済ませた私はすごい!)。


出来事だけでなく感じたことや思ったこともOK(例:ドラマを観て感動して泣いてしまった私って感受性豊かで素敵!)。


これらをそれぞれ発表してグループのみんなに聞いてもらいます。


かなり照れ臭いけれど、思い切って言ってみたら、みんなが「うんえらい!」とか「すごいね!」とか言ってくれて、とても嬉しい気分になりました。


ほめ日記を毎日つけていると(まさに継続が大事だそうです)どういうことが起こるかと言うとまず、


①ネガティブ思考が浮かばなくなる。どうせ自分なんか・・・といったような。


②人の評価を気にしなくなる。評価の基準を自分自身に持ってくることができるので、人にどう思われているかをあまり気にしなくなる。


③周りとの関係が良くなる。自分に優しくなると、人にも優しくなれるので、周りの人もいつのまにか変わってくる。


うーん、確かに!自分の脳は喜び、みんなもとても楽しそうに喜んでいるなあと、とてもいい時間が過ごせました。


いろんな人の日常も垣間見られて理解が深まりました。


コロナ禍でストレスがたまったり、いらいらすることも多い昨今、とにかく、ペンと紙を使って「書く」ってとても大事だと思いました。


そしてそれを人に聞いてもらえたら、もっとパワーをもらえるなあと実感しました。


少しでも、自分も周りの人も幸せになれるように、試してみませんか?


【参考文献:「ほめ日記」をつけると幸せになる! 手塚千砂子 メディアファクトリー】

                            チーフスタッフ 井利由利


2021年1月15日金曜日

チーフスタッフのコラム【2021年1月】

 私事ですが、12月にコラムを書かなければいけない時期に、入院ということになってしまいました。

突然倒れるような塩梅でみんなを驚かせ、本当に情けない・・・!


肝嚢胞に細菌が入り込み(ちなみに肝嚢胞は誰にもあるわけではなく先天性の水袋のようなもので、あっても普通は何の問題もないものです)、それが増殖して炎症を起こし、肝臓や胃や腎臓がアラームを発するような状態で、…でも、治りました!


一時はあまりに痛くて治らないし、だめか・・・と思った時に、娘が「大丈夫!お医者さんを信じて!頼って!」のメールに励まされ乗り切りました。

信じることの大切さを改めて感じた次第です。


さて、今回は少し脳の話をしたいと思います。(「脳科学から感情を考える」ー米田英輔准教授の講演より)


脳とは頭にある神経の中枢で、神経細胞ニューロンは情動を生み出すのですが、まだまだ分からないところが多いそうです。


基本的な喜怒哀楽の情動(basic-emotion)は人間の進化に必要なものでした。

特に怒りの感情は、恐怖の防衛反応ともいわれ、私たちの命を守るために必要不可欠でした。


危険が迫ったとき、敵と対峙した時に身を守るため、「攻撃」か「逃避」行動をとるように脳が働きます。

自分の怒りの感情は、辛いし、持て余してしまうことも多いのですが、怒りは、私たちの生存のための脳の基本的な働きです。


この部分は偏桃体が活動しています。

また、私たちは悲しいときも、困ったときも怒ってしまいます。これは、同じ脳領域(偏桃体)が活動しているからだそうです。


次に他者について考えるときに生まれる感情、社会的感情(social emotions)についてです。


取り上げたのは、「妬み」と「他人の不幸に対する喜び」です。この二つの感情を賦活させる物語を読んでもらい、脳の活動をfMRIという実験装置を使って計測しました。


結果は…。

■「妬み」について

実験参加者は自分より優れており同性の登場人物に対し強い妬みを感じ、前部帯状回が活動。

これは葛藤や身体的な痛みを処理する脳内部位で、「妬み」は脳内では「痛み」と同じ部位が活動するようです。


■「他人の不幸に対する喜び」について

人がひどい目に会った時に喜びを感じるようにできていて、これは、腹側線条体の活動が関係しているという結果が出ました。

この線条体は「報酬」を受けた時に活動する脳領域だそうです。


というわけで、いやはや、私たちの嫌だなあを思う自分の感情は、進化の過程で必要であり、かつ脳の仕組みがそうなっているのですから、ある意味仕方ない・・・。


そのことを認識することは、大きな強みとなるのではないかと思います。

ただ確かに個人差はあるわけで(生まれつきだったり、大きくは環境との相互作用と言われています)、脳の個人差ともいえます。


生きづらくさせている社会的情動を制御し、レジリエンスを高めるためには、グループ活動と自分の感情に気づくこと、個人の過去を含めた自伝的物語を「なつかしさ」として聞いてもらえることが有効であることを米田先生は実証されています。


そして、私たちの脳の不思議さとその柔軟性、互いに補おうとする力は信じられるものです。


「脳が壊れた」(鈴木大輔・著)は実際の自身の脳梗塞の体験を詳細に語った本です。

その中の1文を紹介して今回を終えようと思います。


「当たり前の話だが、コミュニケーション力や他者への共感力なども、個人差はあれど多くは教育と訓練の経験の中で発達していくものであり、機能不全家庭の中で適切なコミュニケーションを経験せずに育ってきた彼らが「発達不全」なのは障害ではなく自然な成り行きなのだ。


脳梗塞で幾分かの脳細胞を失った僕は、この発達途上の段階にいきなり逆戻りさせられ、リハビリによってその発達の追体験をしている。

 

これはまた、なんと稀有な体験だろう」


行きつ戻りつしながら、私達は生涯リハビリを続けていくのかもしれません。


チーフスタッフ 井利由利