2023年5月5日金曜日

チーフスタッフコラム 2023年5月

茗荷谷クラブでは、季節の行事を大切にしています。
1月の初詣、3月のお花見、4月、5月の散策やハイキング、七夕、今年こそは秋の一泊旅行に行きたいです。そしてハロウィンパーティやクリスマスパーティ。

季節の移り変わりを感じることで、バタバタと忙しく日々を送っている人にとっては、自分を見つめなおしたりゆっくりと時を過ごす機会になったりします。
動きまわってはいないけれど、頭の中がいつも忙しくごちゃごちゃと働いていて、ああでもない、こうでもないと考えることに忙しい人にとっても、自然の息吹や風や香りを感じることで、自分を取り戻すことができるかもしれません。

何と言っても新緑の5月!ですから、今回は花の話を。

茗荷谷クラブで行った、黒目川の桜です。
3月末でしたが、天気も良くて実に見事な桜でした!


4月にやはりクラブで日比谷公園に行ったときに写したネモフィラの写真です。
一面淡い青の絨毯のようでとても素敵でした。


そして我が家のパキラです。
昨年350円で買って、2月ごろ全部の葉っぱが黄色くなってどんどん落ちてしまい、ちょうど大きな鉢に植え替えたばかりで、余計なことをしたのか、もうだめか…と思って悲しかったのですが、いつの間にか鮮やかな明るい緑色の葉っぱが次々と出てきて、今ではこんな!です。
本当に植物の生命力はすごいな!と感心します。


ただ、そこで生きているだけいい・・・ただそれだけで意味がある・・・植物を育てていて、いつも思い出す言葉があります。

カウンセリングの父と言われたカール・ロジャーズの言葉です。
ロジャーズは、人間は、植物が各々の花を咲かせるように自己実現(その人がその人らしく生きていく傾向のこと)していくと述べています。
植物は、土と太陽と水があり、無理に成長させようと引っ張ったりしなければ、芽を出し、双葉を開きそして各々の花を咲かせます。

自己実現傾向は、人間が生まれながらに持っているものであり、ロジャーズは、有機体としての自分自身を最大限、信頼することを推奨しました。
有機体とは生命体としての自分を言います。

「外的な基準や「かくあらねばならぬ」という道徳律などによって行為が選択されるのではなく、行為や判断の源泉は自己の有機体そのものにおかれる。」「これは決して利己的な状態ではない。なぜならロジャーズにとってそれぞれの個人の有機体とは、環境と調和して自己を実現させていく成長の力そのものであるからである」。

「自己実現」という言葉は以前かなり流行ったのですが、最近ではほとんど口にする人はいません。でも今一度思い出していきたいと思いました。

ロジャーズは、ただの願望を述べているのではありません。
膨大なカウンセリングの逐語記録のデータから導き出した「人間論」です。

植物が育つように人が育っていけるといいのに・・・。
「かくあらねば」に左右されずにただそこに居て、生きている生命体としてある「人間」を「自分」を信じていきたいと思います。

チーフスタッフ 井利由利

0 件のコメント:

コメントを投稿