茗荷谷クラブでは、午後の活動時間はプログラムタイムを行っています。
季節がようやくよくなってきて、この機会に外へ出ようと、外プログラムを企画しました。二つ紹介します。
一つは、「教育の森でFCを解放する」です。
FCとは何か?ちょっと前に「私の中のオトナとコドモ」と題し、エゴグラムをやりました。
その中で出てきた自分の心の中の5つの自我状態(CP,NP,A,FC,AC)の一つがFC、つまりFree Childです。子どものこころですね。
私たちの中にある自由な子どもの心をリカバリーしようとするプログラムです。要するに子どもに戻って遊ぼう!外で思いっきり遊ぼう!というわけです。
私たちは自由に行動しているように見えて、他者の目を気にしていたり、何かに監視されているようにしていて、自由に動くことはとても難しいです。
ミシェル・フーコー(1926~1984)は、私たちが自由だと思っているものが、実は自分の心の中に埋め込まれた「監視の目」で作られていると言いました。それは私たちの心に他者からの視線によって植え付けられてきたものです。
また、エーリッヒ・フロム(1900~1980)は、人間は自らの自由を放棄してしまう心理的メカニズムを持つ。つまり、私たちは、「匿名の権威」に支配されているといいます。
「匿名の権威」の装いは「常識」であり「科学」であり「精神の健康」であり「正常性」であり「世論」であると。これらに追従するだけの状態では、私たちは自動人形になる。つまりは、自分を見失ってしまう・・・?
自分は自由なんだという感覚が欲しいですよね!それなのに、困難を抱えた若者たちがこうした観念に縛られ苦しんでいるとよく感じます。
ずっと昔からこんな風に述べてる人がいるのに、私たちはますます監視の目に縛られ自らの自由を放棄しようとしています。
おおらかさを失い、溜めや無駄を排して目的や目標に休むことなく、立ち止まって考えることもなく、お祭り騒ぎのように忙しく動くことを求められている気がします。
フロムは、積極的な自由なパーソナリティの全体は、統合に基づく「自発的な行為」の内に存在すると述べています。
私たちは遊ぶ時、この「自発的な行為」を、自由を、おのずと自然と体験するように思います。
思いっきり体を動かして遊んだ幼かった頃を思い出してください。そう・・・思い出せるといいな・・・と思います。
この日は、『ドン!じゃんけん』とか、『川鬼ごっこ』とか、ボールを落とさないようにみんな『輪になってのバレーボール』とかをして遊びました。
みんなの笑顔が素敵でした。
私たちの中のオトナとコドモが交互に現れ、オトナとコドモを行ったり来たりしてました。
楽しいことが一番です!スタッフも、メンバーもみんなで楽しんじゃうこと、それが一番だと思います。
2つ目のプログラムは、「絵手紙」です。
クレヨンと画盤と2枚の白いはがきだけをもって、公園散策しながら絵手紙を描き、皆で発表して共有しました。
下手でもいいから、クレヨンで下書きもなく思いっきり描いてみると、とても楽しい気分になりました。
うまく描かなければという気持ちに縛られずに自由に描けると楽しいです。
ちょっと恥ずかしい(監視の目?)けど、私の描いた絵手紙を写真で撮りました。手紙の宛先は、自分です!
チーフスタッフ 井利由利
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