2026年8月29日土曜日

地域共生社会はどこからきてどこへ向かうのか~チーフスタッフコラム 2026年8月

 821日、文京区の研修で「地域共生社会はどこからきてどこへ向かうのか?」について東京都立大学の室田信一先生のお話を聴くことができました。

印象に残ったことを2つ書いてみます。

 

一つは、経済的発展と社会の変化についてです。

1段階:伝統的社会(農業共同体)として地域は、経済を支えるために地域共同体として機能してきました。お互いさまの世界です。

 

2段階:経済成長真っただ中、人とのつながりをどう作っていくかという課題が浮かび上がり、自治会活動のアップデートを図ることが推奨され、住民同士のつながりを作るため、各地域にコミュニティーセンターが盛んに設立されました。1970年代のことです。

 

さらに、1990年代には、情報化社会が進み、個人化が進む中、ボランティア振興が盛んとなりボランティアセンターが全国に社協を中心に作られました。

この時代は地域福祉の時代ともいわれ、住民同士の支え合いの組織化、福祉の分業化、専門的知識の組織化が進みました。


なるほど、このように経済的発展、社会の在り方と連動しながら地域福祉は形を変えてきたのですね。

 

そして、今、私たちは、第3段階にいます。室田氏は、今を定常型社会と呼びました。経済成長が望めず、しかも、個人の生活がつながりがなくても成り立ってしまう社会になりました。

私たちは経済成長ありきではない社会の中、社会そのものの在り方を見直さなければならない、それが「地域共生社会」である、と提示されました。

 

なるほどと、思いました。地域福祉と地域共生とはどう違うのか?

私たちはどこへ向かえばいいのでしょうか?

 

もう一つ印象に残ったのが、人間の行動の変容の側面についてのお話です。人が行動を変えるとき、あるいは行動しようと思うときには二つの側面があります。

1つは、戦略、つまりは頭です。そしてもう1つがハート、つまりは心です。行動が変わるには、戦略的に方法や制度を変えることが必要です。

さらに、やはり私たちはしっくり心に落ちなければ物事を進めることをしません。大事なのは感情とモチベーション、そして自身の経験の物語を語ること、すなわち「なラティブ」です。


その人の語る自身の生きてきた物語を聞くことによって、私たちは行動を変えようとします。2013年に「すべての子どもに教育を」と国連で語ったマララ・ユサフザイさんを、あの衝撃を思い出しました。

 

地域共生社会に「支援」という言葉、上から何かをしてあげる「支援」は、全くなじみません。

 

私たちは、物語を語る人たちと「共に」やっていこうとしていますか?

室田先生が、強いハートで、そう言っているように私は思いました。

 

キーワードは「共感」と「当事者性」です。

 

どういう世界を目指しているのか?理想論と言われるかもしれませんが、考えることをやめてはいけないと思います。

そして、いつも私にそれを考えさせてくれるのは、ナラティヴを聴かせてくれる茗荷谷クラブのメンバーさんやカウンセリングに来てくれる方々です。


チーフスタッフ 井利由利

台湾 猫村にて(チーフスタッフ)

2026年8月24日月曜日

2026年度8月 第3回 よつば庵 ペペロンチーノとスイカ

 

 よつば庵は、40歳以上の年代の方が集まって、おしゃべりや調理する居場所です。

2026年度3回目は89日(日)に開催しました。

最近は毎回、10名前後のご参加でした。暑い中にもかかわらず、久しぶりの方の顔も見られました。とてもうれしかったです。ご参加ありがとうございました。

ペペロンチーノもブロッコリーとベーコンも入って、ブオノ(おいしい)でした。小玉スイカも甘くておいしかったです。


次は、96日(日)で、調理はなしの日で、食べ物を買うなどして、後はおしゃべりなどしましょう。

また、外出などのご希望なども聞いて、特別プログラムができるかも話をする予定です。

皆さまのご参加をお待ちしています。



2026年8月3日月曜日

社会参加講座「じぶんペースでつくる働きかた」を開催しました

 

茗荷谷クラブでは、年に3回ほど、「社会参加講座」を実施しています。クラブを利用している方でなくても、ご参加いただけます。オンライン参加できる回もあります。

茗荷谷クラブ 社会参加講座のHP(https://50vrb.hp.peraichi.com/)


6月26日(金)には、一般社団法人みんなの就労センターの方をお招きして  「じぶんペースでつくる働き方」というテーマで行いました。

みんなの就労センターは江戸川区にあり、就労意欲のある方へ就労に向けた支援をしています

みんなの就労センターHP(https://msc.or.jp/)


クラブメンバーやご家族など、現地とオンラインで合計約10名の方々にご参加いただきました。


みんなの就労センターの取り組みの中に、「就労訓練事業」と「請負事業」というものがあります。

「就労訓練事業」は、障害者手帳や診断・受診歴がない方でも、就労移行支援事業所、就労継続支援事業所などの支援メニューを組み合わせて、訓練を受けられる事業です。

事前に、支援機関の見学や体験を行うことで、自分にあったメニューを選ぶことができます。



「請負事業」は、みんなの就労センターが企業から仕事を請け負い、利用者はみんなの就労センターと雇用契約を結んで、センターのスタッフや他の利用者と一緒に、企業から請け負った仕事をする事業です。賃金をもらいながら、短時間(15分から)でも仕事をすることができます。



働きたいけれども自信や経験がない、制度を利用したいけれども条件が合わなくて利用できない…といった色々なニーズに対応した事業です。

江戸川区にありますが、江戸川区民でなくても利用できるそうです。


参加した方からは、丁寧なフォローがあって安心できる、こうした支援があることを知ることができて参考になったといった感想をいただきました!

わかりやすくご説明して下さったみんなの就労センター職員の方々、本当にありがとうございました。


茗荷谷クラブでは、これからも「自分らしく社会とつながるきっかけづくり」として、社会参加講座を開催していきます。ぜひご参加ください。