■はじめに
今月も茗荷谷クラブチーフスタッフのコラムが届きました。今月も盛り沢山な内容でお届けします。どうぞよろしくお願いいたします。
■講演会のご報告
去る2018年7月28日(土)に、東京・お茶の水にある中央大学駿河台記念館において、『ケアとしての就労支援を考える~当事者・企業・支援者の視点から~』を開催しました。台風にもかかわらず、お越しくださいました皆さま、本当にありがとうございました。
当日は当事者3名の方々が、これまでのこと、茗荷谷クラブのこと、株式会社シミズオクトでの就労(2012年からの長年にわたりアルバイト事業としてご協力いただいております)などについてのお話を中心に体験談を語ってくださいました。
「なぜひきこもったのか?」、「どのようなきっかけで脱し、どんな活動をしながら、働くことにシフトしてきたのか?」、「何が大切なのか?」、「働くことを通して見えてきたこと」などなど…ご自身の言葉でしっかりお話してくださり、とても感動しました。
そんな中で感じたことは、「働くことは、その方の全人的な生き方を含む問題である」ということです。
つまり、「それまでの経験・親子関係・自身が意識せずに獲得してきた価値観など…」、そうしたことを振り返り、咀嚼し、新たな生き方に主体的に向かうことができたときに、その中の選択肢の一つが「働くこと」であるということです。
そして働きやすい職場だったり、安心して自分と向き合える職場の環境や人間関係があれば、私たちは成長し、自らの人生のオールを握りこぐことができるのだなあ…と改めて思いました。
最後にこの会の企画と司会を担当した茗荷谷クラブスタッフが、精神科医の中井久夫先生のご著書からこんな言葉を紹介しました。
「社会復帰には二つの面があると思う。ひとつは職業の座を獲得することであるが、もう一つは“世に棲む”棲み方、根のはやし方の獲得である。…安定して世に棲みうるライフ・スタイルの獲得が第一義的に重要である」と。
「何が大事なのか?」それは、生き方への問いなのでしょう。
「支援」というものではなく、当たり前に自然に成長できる場、価値観を拡げられる場、多様な人と出会える場…そんな場が地域に、私たちの社会にたくさんあることを願ってやみません。
■2018年7月のトピックス
先月7月18日(水)は、毎年恒例のお出かけイベント「ハイキング」でした。今回は、東京・立川の昭和記念公園に遊びに来ました。
世間では熱中症の報道がいっぱいで、果たしてどうしようかと迷ったのですが、「“みんなの広場”に、大きな木があってそこは日陰で芝生もきれいだし…」というわけで決行しました。
こうしたイベントのほとんどは自由参加で、事前の出欠は取らないのが茗荷谷方式です。
予約が必要なイベントは除いて、「行かなければならない」などのプレッシャーを感じずに、行きたい人が行けばいいと思っています。
でもなんと!19名のメンバーさんが来てくださいまして、スタッフを入れると全部で27名でした。
ただやっぱり当日は暑すぎて…やったのはスイカ割りのみ。あとは思い思いに自由に過ごしました。一発でスイカを割ったメンバーさんもすごいけど、そのスイカの美味しかったこと!暑くて元気のなかったメンバーさんもすっかり元気になりました。
一方で体調や金銭面で不参加を自ら選んだメンバーさんもいます。何をするでもないけれど、同じ景色を眺めたり、後日に思い出話をみんなでしたりと、いろいろな経験が私たちの足を地につけてくれるように思います。
さて、最後に少しずつ、書き溜めていた「あるあるかるた(親編)」の第2弾を紹介します。前回も書きましたが、特にお母さま方へのエールになればいいなあと…私自身へのエールも込めて書きました(立場が子どもの方は、聞き流してください)。
お母さま方が、「うん、それ、ある!ある!」と言っていただけると幸いです。
お母さま方が、「うん、それ、ある!ある!」と言っていただけると幸いです。
■あるあるかるた(親編・第2弾)
た たった一度のチャンス到来 心無い医者につぶされる
ち ちょっとだけ、安心したいのと思わず涙
つ 強がりは 心配させたくないとの親への想いか
て 手をつなぐ 幼子の見上げる瞳を忘れない
と 時にしたい雲隠れ
な なぜこうなった?過去を思えば落ち込む日々
に 二階の部屋の少しの音に 心臓バクバク
ぬ 抜かれたじゃないと祖母に愚痴られ 心が痛む
ね ねえねえと以前は声をかけられたのに
の 飲み込む言葉で おなかいっぱい
は 早く何とか 焦る心を必死に抑え
ひ 病気なの?わからず行けない相談先
ふ 不安といらいら 我が子と一緒
へ 平気装う 夫の本音はどこにある?
ほ 褒め言葉、言ってみたら舌を噛み
■おわりに
というわけで、今月の記事はいかがでしたでしょうか?次回はカルタも完結の予定とのことなので…お楽しみにしていてください。
ご観覧ありがとうございました。
ご観覧ありがとうございました。
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