11月2日(水)SSTグループのプログラムは「ハロウィーンの後のまつり」。
仮面づくりを行いました。
プラスチック製の白い仮面に紙粘土で細工し、色を付けたりデコレートしたりして、各々の独自の仮面を作りました。
それぞれいろいろな個性的な仮面ができました!
仮面と言えば「ペルソナ」と言う言葉が浮かびます。
プログラムでもリーダーのスタッフがお話ししましたが、「ペルソナ」は精神分析で有名なユングの言葉にあります。
人はそれぞれ色んな仮面を持っています。
例えば母としての私、クラブのスタッフとしての私、妻としての私、友人としての私などいろいろな場面でいろいろな仮面をかぶっています。
どれも私には違いないのですが、場や人や立場によって使い分けているところもあります。
人は仮面を被って社会に対峙しているのだから、では、本当の自分なんてあるのだろうか?
特に現代は、SNS上の自分があったり、バーチャルの中の自分がいたりと器用に使い分けることができる人もいます。
一方で、1本の筋を通したまっすぐな自分で居られない苦しさや戸惑い、あるいはそれができないことで自分を許せない感じ、もやもやとした罪悪感を持つ人もいます。
昭和に青春を送った私はどちらかと言えば後者かなと。
たった一つの自分は存在しない。対人関係ごとに見せる複数の顔が自分である…平野啓一郎さんの『分人』と言う考え方につながるものかと思います。
『分人』と言う考え方をもって自分を認めていくことで自身はもっと自由に楽になるかもしれません。
「本当の自分って何だろう?」と悩み、答えを見つけたくて自分でない人になろうと挑戦してみたり、様々な無理を重ねたり、そのために苦しくてどうしていいかわからなくなったり…
そんな時期は私にもあり、当然理想の自分とはかけ離れ、そして現在も年齢を重ねることによっていろいろなことができなくなっていく自分とどう折り合うかを想うとき、ペルソナと言う仮面を自由に付け替え、それを楽しんで、でもその下にどうしようもなく隠せないばれてしまう自分がいて、あら…まあと笑ってしまう…。
そんな感覚を持てればいいなと思いました。
他者に対して常に開かれているという『分人』の人間観は、人間が人間関係において、常にその変容性を担保していることを意味します。
自己もまた自己に対して変わっていく・未知であるということは、私自身が変化することへの希望につながります。
それぞれの方の作った仮面は素晴らしく、お見せしたいくらいですが、ここは私の作った仮面を載せます。
チーフスタッフ 井利由利
0 件のコメント:
コメントを投稿