7月25日に茗荷谷クラブで、「社会参加準備講座」を行いました。
『枠にとらわれない「わくわくワーク」の見つけ方 ~地域若者サポートステーション、(株)みらい人事をお招きして~』です。
茗荷谷クラブは「居場所」であって、就労を目的とはしていません。
昨今、「ひきこもりのゴールは就労ではない」「自立ではなく、自律だ」と国も方針の転換を図っています。
茗荷谷クラブは、実存が不安定な若者がどう主体的に生きていくか、そのプロセスが大事。
ゴールはこの社会での「人とのつながり」や「生きる覚悟」だ、と考えています。
そのプロセスの中で、実際には、多くの方たちは、どうやって生きていくのかを真剣に考え、「働く」ことを求めていきます。
彼らにとって、「働いていない」ことの罪悪感は大きく、そこから解放、自力でお金を稼げる経験ができると、やっていける希望につながります。
なんといっても、現実は、市場経済社会ですから。
ただし、仕事の本質は、他人を楽にさせる活動。その対価にお金を発生させたものがいわゆる「仕事」。日曜大工、家事手伝いやボランティアも立派な「働く」。
大切なのは、彼らが自分で納得して、選んでいくこと。そして、できれば理解してくれる場での模索しながらの働き方、働ける場を、一緒に探したい。「働く場」での生きる経験を積み重ねながら…と思います。
厚生労働省『ひきこもり支援ハンドブック~寄り添うための羅針盤~』(令和7年1月31日)によれば、「自立ではなく、自律だ」と。
「“自律”とは、自分を律するとか、社会に適応することではなく、本人や家族が自分はどう生きていくのかを決めていくことであり、そのプロセスを共有しながら共に考えていくことこそが支援」、「従来の“医療モデル”の支援だけでなく、新たな“社会モデル”の視点を基本とした価値や倫理に基づく支援へと変化させた」
ということになります。
理念を明確にしたことにはとても意味があります。
でも、それだからこそ、いったいそれでは「自律」を目指すって、具体的に何をすればいいのか?があいまいになっている感は拭えません。
理念が当たり前になっていくための具体的な支援の一つとして、働きたいと思っている方たちに向けて、今回新宿サポステの方と(株)「みらい人事」の方にお話を伺いました。
オンラインを含めて、19名の方が参加されました。
わかりやすい具体的な支援のお話がたくさんありました。
一つ、紹介します。みらい人事さん(厚生労働省から委託された民間のハローワーク)から仕事探しのポイントのお話がありました。
「やりたいこと」(興味・関心)「やれること」(能力・資質)「求人」(有無・倍率・ボリューム)の3つの輪が重なったところを冷静に見る。
特に自分の能力・スキルの棚卸は難題。これらは、一人でやらない方がよい。
お話を聞いていて、3つの輪の重なりを見ることはとても難しく、勇気のいるつらい作業だけれど、大切なことは、その方が納得できるまで、どこまでもその方のお話を聴くことなんだよな!時間はかかっても・・・と思いました。
話をキチンと聴いてくれる方がたくさんいること、そのことが心底“信じられる”ということが、実はとても大変なことです。
そんな風にみんながなっていけるように、たくさん話してたくさん遊んで、いっぱい楽しんでいきたい、と改めて思いました。
そして、ソーシャルワークとして社会への働きかける視点も持つ、そのような姿勢で取り組むことの大切さを切に思います。
全然テーマと関係ないですが・・・
500円でこのクオリティ・・・!ガチャすごい!
by井利
チーフスタッフ 井利由利